・MGBの車体設計はサイドシル部分からやりはじめた
・センタートンネルの深さもあって高いボディ剛性を実現
・当初後ろアシはコイルスプリングのリジッドアクスルでスペアタイヤはキャビン内乗員背後
・ところが走行実験で2つのことが起きてしまった
・➀ハードに走らせたらパナールロッドの位置決めのためのブラケットがシャシーから脱落
・➁パナールロッドのせいで乗員が揺すられる動き(stir effect)が
・ボディパネルのtoolingが始まっていたが急遽設計変更
・半楕円リーフスプリングのリジッドアクスル、スペアタイヤはトランク内の低いところへ
・この設計変更により全長は1インチ長く
というようなことをオジサンが証言しております。ナイス動画。
で、いわれてみればというかナルホドというかMGB、車体がしっかりしてる感じ、ありましたね。
ちなみにMGB、俺の記憶が間違ってなかったら、フロントのキャスターが、この当時のフロントエンジン車にしてはものすごく寝てるんです。たしか6°だったかな。数値を見てびっくりした記憶があります(もっというと、直6だったかを積んでハナが重たくなった仕様はフロントのキャスターが6°よりも立てられてて「へぇ〜」と思った記憶もあります)。
もしかして、この動画を最後まで視聴したら、そのへんのことに言及してる部分があったりするのでしょうか。たぶんないよな。
この動画の14:58あたりから。
1961年型コンチネンタルを売り出すにあたってリンカーンがディーラーの社長に向けてリリースしたマテリアル(の音声部分、といえばいいんでしょうか)の一部。
ショウルームへやってきた客がどっちのタイプか見分けるには以下をご参考に、みたいな。
Cadillac man
・まず自分から話しかけてくる
・服装が派手
・カントリークラブのメインエントランスのど真ん前にクルマをパークする
・国有林のすぐ手前に壮麗な邸宅を所有
・全長80フィートのヨットを街いちばんのマリーナに自慢げに
・ロックスターなタイプ
Lincoln man
・まず相手の話を聞く
・服装が派手ではない
・カントリークラブのパーキングロットの端っこにクルマをパークする
・自宅の建物はゴージャスだがその手前に茂みやよく手入れされた植え込みあり
・ちっぽけなモーターボートで隣の入江へいくとそこには全長100フィートのヨットが
・管理職タイプ
同じ路線をいったって勝てるわけないから違いをハッキリさせよう、独自のキャラを立てよう、ということだったんでしょう。
Introductionのアタマで
Frederick Lanchester(ほう)
次に
roll center(おっ)
そして
Maurice Olley(おお!!)
アタリ引いた感
「シトロエン2CVのサスペンションは前後関連懸架だ」
ってゆってる人がYouTubeにいて、
「ええ?!」ってなったんです。「いやそれウソだろー」って。
俺はこの10年間ぐらい、「2馬力は前後関連懸架じゃない」って思ってきてたので。「2馬力前後関連懸架説は間違い」って。
ということであらためていろいろアレしまして(動画を視聴したり本を読んだり)、
これを書いてる今の時点では
「シトロエン2CVのサスペンションは前後関連懸架だ」
ってなってます。うん、間違いない。
で。
もう30年近く前、東京の千代田区らへん(霞友会館ていうところでした)でアレックス・モールトンさんにインタビューしたことがあったんです。
そのときモールトンさん、
「シトロエン2CVのサスペンションは、ピッチングとローリングとをセパレートして、それぞれにそれぞれ用のやりかたで対処することができてるところがすごいんじゃよ」
ってゆってたんです(もちろん英語で、ですけど)。
ソファーにゆったりと身を預けながら(それと、隣にものすごい美少年を侍らせつつ)。
要は「前後関連懸架だよ」ってことなんですが、俺にはそれがわからなかった。その後も長いこと、「どこがそうなってんの?!」と。
モールトンさんはシトロンめっちゃリスペクトで、
クルマはなに乗ってるんですかって訊いたら
XM。
日本でもV6オートマのが売られてますよってゆったら
「ホッホッホそれはイカン。ワシのは2リッターのターボじゃ」
はいはい。あとそうモールトンさん、
「自転車も自動車も、車輪の径は小さいほうが高性能」
ってゆったから、
右手の親指と人指指で◯をアレして
「じゃあ、こーんなにちっちゃくても?」
って訊いたら……
Don't be so maniac!
うはは。
「maniacって、そういうときに使う言葉なんだー」
って思ったのでした。
ゴードン先生のレストモッド。
・エンジンはデュラテック改250馬力 by Cosworth
・後ろアシは“Chapman strut”に(ベース車のはリーフリジッド)
・後ろアシのための新規の取り付けポイントもふくめシーム溶接で車体をカタく
・重ステ仕様で作ったがステアリング・ジオメトリーの都合でハンドルが重たくなりすぎたため電動パワステを後付け
・トランスミッションはマツダの6スピード
等々。
「どういうふうに作るかはレトロパワーの人たちと話し合うなかで決まっていった。ただ一点、ホットロッドみたいな見た目にしない、というところだけは独裁的に決めさせてもらったけれど」
「リアがリジッドアクスルでフロントがマクフィアスン・ストラットだとロール軸の傾きが急激な前下がりになってしまうし、キャンバー変化特性(camber compensation)的にも前後の相性がよくない。なぜならリジッドアクスルは対地キャンバー角が変化しないから」
視聴開始後すぐにキツくなって止めちゃうインプレ動画が少なくないなかで大井さんのは実に快適…
なのはいいとして、08:37あたりから。新型NDのステアリング・ラックらへん。
「従来型」と「新型」とで、全体のカタチというか見た目というかはけっこう違います。
でもアレですね。アシストモーターの一次減速がウォームギアとウォームホイールで二次減速がピニオンとラック、
というところはどっちも同じ……であるように見えます。いわゆるデュアル・ピニオンのタイプ。
じゃあ、どこがハッキリ違うか。
1. アシストモーターのハウジングは、新型のほうが明らかにデカい(ていうか長い)
2.アシストモーター側のピニオンとラックの位置関係が旧→新でひっくり返っている(旧型はピニオンが上でラックが下、新型はピニオンが下でラックが上)
あたりですかね。
あと、「ラックエンドブッシュ」の「廃止」と「トルクセンサー(とはすなわちトーションバー)の容量アップ」は要するに「剛性上げました」ということです。